
FXの自動注文・トラリピに誤解が生じる理由を説明する記事です。
マネースクエアの自動売買、トラリピとは何なのか、投資手法の1つとしてトラリピが有効なものかどうか、皆さんの判断のきっかけになれば嬉しいです。できれば、最後までご覧ください。

FXっていうだけで拒否反応を示す人がいるから悲しいんだ。魅力を知ってほしいんだ。
トラリピはナンピン買い
はっきり言いますと、トラリピはナンピン買いです。

身も蓋もない・・・
例えば、1ドル110円が、1ドル60円まで、50円円高が進んだとします。
トラリピは、自動注文です。1ドル110円で1000ドル買い、109円で1000ドル買い、108円まで下がったらまた1000ドル・・・・と、1円おきに買い進めていくような設定ができます。

ナンピンだね。たしかに。
ここでの最悪ケースは、1円の押し目もなく、あなたがトラリピ運用を始めた日から1ドル110円から60円までストレートに円高が進んだ場合。
上記の、1円円高が進むごとにポジションを増やすトラリピ設定の場合、50円円高が進めば、あなたが見ていなくても、1000ドルを1円おきに50本注文し、あなたは50000ドル分のポジションを持つことになります。
その時のあなたの評価損は125万円です。実際に50000ドル持つわけではなく、ポジション維持に必要な証拠金が、約17万円。証拠金はポジションを解消すれば帰ってくるお金なので、予想される評価損とは別に用意しておきましょう。
今回は、少し多めに150万で見積もります。

これがあなたの自己責任・最大リスクになります。これを意識したうえで次に進みましょう。
そんなことない!1ドルは60円をかならず下回る!と強く思う人は、売りトラリピでエントリーしてください。
トラリピの目的

ここで、メモ用紙を1枚だけ見てもらいます。

ヒドイな!

ただの棒じゃないか・・・

ちょっと凝ったメモ用紙が逆に悲しいよ。
あなたの最大リスクは1の場合。一切の押し目もなくストレートに110円から60円まで円高が進んだ場合の150万円の評価損。

強引に話を進めるんだ。

上が1ドル110円で下が1ドル60円って言いたいのかな。
さすがに、1みたいなチャートにはならないだろうと。
どこかで起こるかは分からないけど、1円くらいは押し目があるだろうと。
1円だけ押し目を作っておいたのが、2のグラフです。例えば、1ドル80円と81円の間でピコッとグラフが折れたとします。この時にトラリピは、80円で買った1000ドルのポジションを81円で売り、また80円に戻ってきたときに買い戻す。これを勝手に繰り返します。
ナンピン買いであらゆる場所にポジションを持っているので、どこでもいいからグラフがピコッと折れたら1000円の利益です。
これで、あなたの最大リスク150万円は、149万9000円になりました。1ドル60円になったとき、150万の評価損は出てくるものの、1000円助かりました。

1000円減ったね。リスク。
そして、さすがにピコッと折れるのが一回だけではないだろうと。
簡単に月足チャートを見ても、悪くても3回位ピコッとしています。
1か月3000円。最大150万円のリスクが、少しづつ減っていきます。
1年で36000円(税抜き)。42年かければ、1ドルが110円~60円の間にいるうちは、リスクは全くなくなります。
長い時間をかけて、1500回以上ピコッとしたい。トラリピの説明は、じつはこれだけです。

これが、トラリピの第1目的です。
トラリピの真の目的
上の例だと41年。長い気がしますね。でも、1500回ピコッとすれば、そのあとは1ドルは110円~60円のどこにいても構わないんです。自動売買だから、完全放置でいい。
そして、真の目的はその後です。トラリピを続ける限り、41年目以降も、ひと月3回程度のピコッとが期待できるから、1か月3000円、1年36000円の利益は生まれ続けます。
150万円ではじめたから、年利は2.4%。
普通です。でも、株式のように、倒産・減配・株価の下落のリスクのない2.4%です。
1か月3ピコが無いとこの利益は生まれませんが、なくても損にはなりません。結構頼りになる資産です。もし3ピコ以上なら、全て臨時収入です。
現物株を「さすがに倒産はないだろ」と思いつつ銘柄を選定するのと同様、「さすがにそこまで円高にはならないだろ」というラインまで想定して、超長期目線で利益を得ようとしています。
FXだから、という理由だけで、拒否するべきでしょうか。
トラリピの真の目的は、長期投資後の安全なコツコツ利益を目指すことです。
トラリピのおススメの仕方が逆

トラリピだけではないですが、紹介の仕方に問題があります。私の受けるイメージはこうです。
① 【口座開設キャンペーンやってます!】
↓
② 【毎日コツコツ利益が生まれます!】
↓
③ 【スワップ金利・狭いスプレッドでお得!】
↓
④ 【トラリピは長期投資】
↓
⑤ 【投資は自己責任で】
途中にこんな図もはさんできます。批判ではないです。

ちょっと都合がよすぎるかな・・・おんなじ価格帯ばっかり上下を・・・マネースクエアホームページより。
すべて事実ですし、興味を持ってもらわないと始まらないのは十分理解できますが、大事な理念ほど後から出てくるから、これではトラリピで途中で失敗した人から「トラリピはナンピン買い」「損しか出ない」の意見が出てきても仕方がありません。トラリピは完全に長期投資。純粋な利益はずっと遠い先にあります。すぐにやめると利益は出ないか、少しだけです。
トラリピが出てきたのが2007年(おそらく)。20年以上の長期投資をしたうえで批判できる人、擁護できる人はいないんです。

だから、批判が出ないように、本来は真逆の勧誘をすべきなんです。
① 【最大リスクを想定して現金を用意してください】
↓
② 【トラリピは長期投資です】
↓
③ 【スワップ金利・狭いスプレッドでそれを短縮できる可能性があります】
↓
④ 【そのあとはリスクが少ないコツコツ利益が出ます】
↓
⑤ 【早くはじめてほしいので、口座開設キャンペーン中です】

こうすればトラリピの理念が伝わりやすいと思います。

メモの字が汚いのが許されたわけではないから。
私はトラリピの会社の人ではないので、このように説明したいです。
トラリピがヤバいのはあなたの考えがヤバいから

ここまでで、大体のひとは考えたと思います。「1ドルはさすがに60円までは行かないだろう。」

1ドル80円くらいを下限にしようか。
少しい危ないです。その考え。
・ピコッとが過去チャートを見る限りもっとあるから年利はもっと上がるはず。
・1ドル80円くらいまでをレンジと考えよう。
・スワップ金利がもらえるからもっともっと年利は上がる。
・じゃあドル円以外の高金利通貨にしよう。
・利益を出している人のおススメ設定に変えてみよう。
・1000ドルでなく2000ドルづつ注文してみよう。
・1円幅でなく0.5円ごとにポジションを持ってみよう。
上4つくらいはまだ現実的ですが、下に行くほど危険なやつです。特に下から2番目はリスクが2倍、最後のはリスク2倍では済みません。下2つを組み合わせたら最初の150万の最大リスクが600万以上に膨れ上がります。

もう許容できない・・・!
それはもうハイレバFX。トラリピの理念とはかけ離れます。最大リスクを想定しなかったり、軽く考えるFXはトラリピではありません。

ハイレバFXは私も大反対です。
おすすめ!低レバレッジでのトラリピ
以上の理由から、私は、トラリピのリスクを前面に押し出したうえで、トラリピのアフィリエイトを貼る、という行動に出ています。一回もポチられたことはありませんが。


トラリピ初めての人が思う以上に、長期目線だと思ってください。それをしっかり認識しているなら、
私の目的

ここから先は、私の目的になります。
低レバレッジでのトラリピはおすすめ。でもうっかりすると危険なマイルールでハイレバ取引に引きずられてしまう。

なかなか利益がでないと、焦ってルール変更してしまうんだ。
そこで目を付けたのが、カブドットコムの「代用有価証券制度」です。
この制度は、所持している株式を、FXの証拠金として差し入れることができる、という制度です。配当と優待はそのままもらえます。他社だとルールが少し異なります。以下の記事の後半に詳しい内容があります。このブログの一番人気記事です。

トラリピの最大リスクと真の目的を理解している人なら、有効打になる可能性があります。
一番最初の例で出てきた最大リスク150万、その代わりに、売るつもりのない株式を差し入れます。
私の場合は、
買い物代金の3%キャッシュバックのおかげで生活に密着している、イオン(8267)。
更にそのイオンでの買い物で使える割引券が嬉しいイオン北海道(7512)
割と高配当の割には長期保有でクオカード優待がランクアップする、日本取引所グループ(8697)
まさかの48%評価損と少ない配当、Nフィールド(6077)
一部上場の地元企業がほとんどないため、応援の意味で持っている、カタログギフトが嬉しいみちのく銀行(8350)
年1回の保存食が嬉しい杉田エース(7635)あたりは、売る気がありません。

あくまでも私の場合は、です。
これらの銘柄200万円分くらいをFX証拠金として差し入れて、トラリピの取引ルールだけ拝借して、自分で指値注文をして運用します。自動ではなく、手動トラリピです。
優待株メインなのは、生活に密着させて、簡単に売れないようにするためです。
こうすると、長期では優待+配当+トラリピ益が期待でき、毎日の楽しみが増えるから、焦ってルール変更をすることもないし、トラリピの真の目的・リスクなしでのコツコツ利益に近づくスピードが速くなります。
さらに、配当・トラリピ益などの小さな利益を得たら、プチ株サービスを利用して高配当株を少しづつ積み立て購入、配当金再投資も行っています。資産の拡大もきっちりねらう(つもり)です。
最後に、少しづつトラリピの運用額を大きくしていきます。

その結果を、運用報告で月に一回発表しています。
カブドットコムとトラリピを組み合わせた話題が調べてもなかなか出てこないので、少しは有益な情報を発信できるのでは!と思い、ブログをはじめました。
世間一般から見ると、株を担保にFXをやるヤバイ奴なので、実生活では言えないから、twitterなどで仲間を探しています。

トラリピの資金効率にお悩みの方は、検討する価値があるかもしれない!
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
ご意見、ご感想をお待ちしております。
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