先に結論!
そんな記事です。
トライオートETF を始めてみたいけど良く分からないし、最初から大きなお金を運用するのが怖い。
お試し運用だから、できるだけ少ない発注で済ませたい。
暴落が心配。
そんな人に最適な記事です。
最大損失が分かりやすくて、確定した利益は口座から出しても大丈夫。
トライオートETF の発注のしかたや操作感に慣れつつ、利益の再投資方針まで学べてしまう記事です。

欲張りセット!
気になるところに目次で飛んでください。
トライオートETF・ナスダック100トリプルの不安な点
右肩上がりの米国株ETFに投資ができる、インヴァスト証券の自動売買、トライオートETF 。
中でも、指数の3倍の値動きをするナスダック100トリプルは、激しく上下に動きながら最終的には指数の上昇が見込めるため、レートの一定間隔で売買を自動で繰り返してくれるトライオートETF との相性が抜群である。と解説されていることもあります。
実際、大きな利益を上げている人も多いようす。
ですが、今からトライオートETF の運用を始めようとしている人は
「あまり大きな失敗はしたくない」
「私が買った瞬間に下がったらどうしよう」
「今後も上昇し続けるとは限らない」
という不安を抱えているはずです。
ひとつずつ、不安を解決していきましょう。
予算は単純に計算できるものにする
まず、一番大切なのが予算です。
運用する際の予算決めは、単純で確実なものにしましょう。
お試し運用の段階で、複雑なロジックに基づいた予算の決定は危険。下の画面を見てください。
記事作成時、2021年4月11日のナスダック100トリプルの価格は107.64ドル。
ちょっと多めに、1ドル120円換算で約13000円。
すでに誤差の範囲ですが、そこに2400円の必要証拠金を追加して1口当たり15,000円。
注意・実際には、レートが下がるにつれポジションを持つための必要証拠金は下がっていくため、証拠金はもっと安く済みます。(最低500円)
詳しくは公式ページを参照してください。
現状では、1口の買い注文に対し、15000円程度入金しておけば、ナスダックトリプルの価値が0ドル付近になってもロスカットはありません。(ETF自体が償還されてしまう可能性はある)
1口あたり最大で何円の損失が考えられるかを多めに計算する癖をつけておきましょう。

トライオートETF・ナスダック100トリプルは、3倍のレバレッジのかかっているETFを、さらに証拠金取引で所持金の5倍までポジションを持てるようにしたものだよ!予算決めを他人に頼ってはいけない!
1口あたり15,000円。(記事作成時)
15万円の予算なら、10口まで運用できると考えていいですね。
インヴァスト証券のトライオートETF には、注文をまとめて発注できる「セレクト」という機能がありますが、どれも推奨証拠金が高く、少額のお試し運用には不向きです。
そこで、自動売買のロジックを自分で組めるビルダーモードを使って発注することにします。

なるべく簡単なヤツでお願いします・・・
現在地より上の位置のトラップの仕掛けかた
15万円の予算、10口まで注文が可能なら、買い注文を一定間隔ごと10本並べたくなります・・・が、
ここで一定間隔に注文を並べることの欠点も学んでおきましょう。
仮に、今のナスダックトリプル(TQQQ)の価格が100ドルとします。
100ドルから上に、5口発注する場合を考えましょう。
100ドルで5口を一括購入した場合と、5ドルおきに1口ずつ購入した場合(利確幅5ドル)同じく1口ずつ購入(利確幅10ドル)です。
100ドルから130ドルまで指数が上昇したときの、それぞれの利益です。
TQQQの長期的な上昇を期待するなら、実は現在値で5ドル一括で買った時の方が有利です。

マジか。
細かな利確でポジションを手放すトラップは、毎日の利確は楽しいですが利益が小さい。
トラップ幅を広げても、一括購入の利益には追い付けません。
さらに、100ドル⇒120ドル⇒100ドルと、一度上がってから元に戻った場合を考えましょう。
こちらも、もみ合いをせずにTQQQがストレートに上昇した後で下落すると、上部にある買いポジションの含み損のせいで、実は一番被害が少ないのが一括投資です。
「指数の上昇を見込みながら、ダイナミックな値動きを狙う」と言っておきながら、大きな上昇では利益が少ない。戻ってきたら損が大きい。それが細かいトラップの欠点です。

いやいや、5ドルとか10ドルの細かい利確の繰り返しで含み損を挽回するのがリピート売買だから・・・
いいえ。売りトラップを追加すれば細かい利益は取れます。
5口のまとめ買いトラップに、売りトラップを同数追加します。
一度TQQQが上昇したのちに元の位置に戻ってきても利益が出ています。
途中でリピートが決まった回数だけ、さらに利益を上乗せすることもできる。

マジなのか。
トライオートETFの両建ては売り買いどちらか多い方のポジションの証拠金がかかるため、証拠金の追加は必要ありません。
レンジを上抜けしても利益。戻ってきても大丈夫。運用開始時より上なら、どの位置にいても含み益なので、全決済がしやすく、お試し運用としては最適です。

TQQQの上昇に乗り遅れることもないね!
次は現在位置より下のトラップです。
買いを5口発注したので、残り5口発注できますね。
現在値より下のトラップの仕掛けかた
現在の値より下のトラップは、お好みの利確幅とトラップ幅で構いません。発注後に変更することもできます。
一例を挙げると、5ドル間隔・利確幅は10ドルのものを5本。
買いホールド部分の5口の利確幅は、50ドルくらいで発注しましょう。
(発注時に入力できる最大利確幅が約50ドル。発注後、もっと広い利確幅に変更可)
ここまでで、買いは合計10本、売りは5本。
100ドル付近で10本の買いだから、1ドル120円で多めに予算を計上して
100ドル×10本×120円=12万円。
ポジションを建てるための証拠金を加えても15万円は超えません。
FXの場合、例えばドル円が20円下がった場合に備えて証拠金を入れても、理論上はあと60円以上下がる余地はあります。(本当に起こるかどうかは別)

いくらお金を入れても不安な感じはある。
トライオートETFなら現実的な入金額で0ドルの下限までカバーできるので、万が一に備えた予算も立てやすくていいですね。
話を戻しますが、これで
① 予算15万
② レンジ上抜けで利益
③ 一旦上昇して戻ってきても利益
④ ロスカットの心配なし(放置可能)
そして、一番大切な点
⑤ 利確分は口座から出金してもいい
これらの条件が揃ったことになります。
次は、再投資・追加投資案です。
再投資
再投資に関しては、TQQQが0ドルになってもロスカットされないように予算を組んだため、相場の上下で得た利益は全て出金可能であるという特徴を活かして、
① お小遣いとして好きなものを買う
という選択肢を取ることも出来ます。
上記のトラップでは利確幅は10ドル。1000円以上です。
本でもいいし、映画でも外食でもいいですね。
15万円の現物株から生まれる、年1・2回の配当・株主優待より楽しみが広がります。
既に株式投資をしていたり株の積み立てを行っている人は、現在積み立て中の株を取り崩すわけにはいかないから、トライオートETF で日々のお小遣いを楽しむのもいいかと思います。

15万円入金して放置⇒1か月後にチェックしてお小遣いを引き出す感じ!
さらに、利益の再投資を考えている人は、
② 引き出した利益で株・ETFを買う
という選択肢も取れます。
落ち着いて考えると、今回はTQQQの評価額が0になっても構わない前提でトライオートETFの予算を立てました。
0になっても構わない前提の投資法に、生まれた利益をそのまま再投資するのは適切でしょうか。
将来、利益を切り崩す段階で、再投資した金額ごと評価額が0付近にいる可能性もあるのでは。
それを防ぐために、再投資先は現物ETF
iシェアーズ S&P 500 米国株 ETF (1655)
MAXISナスダック100上場投信 (2631)
等の購入の検討も有効だと思います。
TQQQのように3倍のレバレッジが掛かっていないから、万が一TQQQが0ドル付近でも(1655)等は0ドルにはなりません。
一部なら取り崩しても構いませんし、ナスダック100の構成銘柄への再投資にもなっています。

いわゆる「コツコツ貯めてドカンと無くなる」を防ぐわけか!
積み立てをしている株や投資信託があるなら、トライオートETF の利益で積み立てを加速することが出来ますね。

これはアツい!
追加投資
トライオートETF の運用が自分に合っていた場合の追加投資法です。
15万円以上の資金をトライオートETFに振り分ける場合ですね。
最初は15万円くらいの予算でトライオートETF を始めておいて、レンジを下に抜けたら追加投資を検討してはどうでしょうか。
15万円予算のトラップはそのままに、それより下の位置に同様のトラップを敷きます。
下の図を見ましょう。
100ドル付近(図では105ドル)で開始した、上下25ドルをカバーするトラップは、下抜けすると70ドル付近。その位置から再び同様のトラップを仕掛ける場合、予算は5万円安くなります。もっと下げるならさらに安く。
だから、最初は最大15万円のリスクでお試し運用。
下に抜けて、トライオートETF が自分に合っていそうなら有利な位置から追加投資。追加予算は1回目より低い金額で、じっくり検討してから動くこともできます。

予算を最初から口座に入れておくと、つい限度いっぱいまでポジションを持ちそうになるからね!トラップに使う分だけ追加入金していくという事だね!
各ブロックが接続している部分は、買いでも売りでも利益が出るようになっているのもミソです。
レンジを上抜けしたブロックは買い5・売り5の状態なので、どこまで上に行っても損失は生みません。
じっくり待って、有利な位置で口数を倍にするのもいいですね。
私の追加投資・再投資案
個人的な再投資案も載せておきます。参考になればいいです。
私は15万円の予算で、以下のようなトラップを建てました。
運用開始が105ドル付近だったので、5口の買いポジションは105ドルですが、これから始める人は現在レート付近から5口持って始めましょう。
記事の前半で紹介したものとの違いは、上下の売り買いのポジションが5か所ではなく6か所になっている点と、現在値から下のトラップの利確幅がどんどん広くなっている部分。
1口増えているだけなので、予算は15万円のままで行きます。
利確幅が不自然に広くなっている理由は、将来のブロックの連結を考えたから。
ブロックが重なっている部分で、10ドル幅のリピートは動かしつつ、4+9+16+25+36+49=139ドルの大量利確を同時に狙います。

強欲!
予算があれば、有利な位置で口数を2倍にして、139ドル×2の利確も狙っています。
利確したお金は引き出して、証券口座で
MAXISナスダック100上場投信 (2631)を購入。1口1万円程度で購入できるETF(記事作成時)で、TQQQより安全に再投資を続けます。
3倍じゃなくても指数は十分上昇しているから、
激しい値動きはトライオートETF ・ナスダック100トリプルで狙う。
3倍の値動きがなくても指数は上昇しているのだから、利確したお金をレバレッジのかかっていないETFに投資して上昇に乗る。
私は購入したETFを、DMM FX の株券担保サービスを使った代用有価証券FXに回し、さらに運用効率を上げるつもりです。
詳しくはこちらの記事で。
追記・バックテスト結果
2021年4月18日追記
トライオートETF のシミュレーション機能を使ってバックテストを行ったところ、「私の追加投資」で紹介したような、買いトラップの利確幅を広げたものの方が収益率が高いことが判明しました。
今回の記事ではトラップ幅を5ドルで設定していましたが、50ドル以下のトラップが入力できなかったため、トラップ幅と利確幅を半分にして、およそ60~120ドル付近に3ブロック設置してテストしました。
① 買いトラップのみ29口
期間収益率 32.31%
期間損益 約5.8万
② 5口のまとめ買いあり
買い30口と売り15口
期間収益率 32.61%
期間損益 約6.2万
③ 5口のまとめ買いあり・利確幅を広くした部分を含む
買い33口売り18口
期間収益率 37.65%
期間損益 約8.0万
TQQQの上昇を期待するなら、利確幅広めのトラップを持っておいた方がいいようです(バックテスト結果では)
まとめ
① トライオートETF 口座を開設
② 15万円程度を入金
③ ビルダー機能・シングルカスタムで、現在値付近を起点とした11か所発注
「エントリー価格」と「カウンター値」を同じにすれば、同じ注文を繰り返してくれます。
現在値付近に買い5口・上下に売り買い1口ずつの計11か所
「私の追加投資」の場合は13か所
注意・発注後、最初の買い5口が約定するまでは売り注文はOFFにしておけば「売りポジションだけ持って上に飛ばれてしまう」を防ぐことができます。
④ 下がってきたら追加投資を検討
以上で、
最大15万円の予算で
ナスダックの成長に乗り遅れることなく、
激しい上下の値動きを利益に変えられ、
運用中は放置ができて、
利確した分は出金して使ってもいい状態のできあがりです。

これならできそう!
「あまり大きな失敗はしたくない」⇒15万円から初めてみる。最大損失は15万。
「私が買った瞬間に下がったらどうしよう」⇒15万円以下の予算で、下のレンジに有利な位置からもう一つブロックを発注してみる
「今後も上昇し続けるとは限らない」⇒指数の上下のもみ合いで利益が出るトライオートETF を採用する
最初の不安が解消されたのではないかと思います。
運用資産の一部でトライオートETF !
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