
トラリピは毎日の利益確定が楽しいよね。

実はそこ、結構大きな欠点なんだ。

楽しさが欠点なの?
まず、簡単にトラリピの説明から。知ってる人は飛ばしてもいいよ。
特定の投資法を推奨するものではありません。
トラリピとは
トラリピは、FXの自動売買の仕組みのひとつで、例えば1ドルが100円になったら買って、101円になったら売るという注文を、自動で繰り返してくれるサービス。為替が同じところを上下するなら、何度も利益が出る。

下の図は、青い帯が100円~101円の価格帯だと思ってね。
たくさんの注文を一度に設定できるのも特徴で、1ドル101円で買って102円で売る、102円で買って103円で売る、103円で買って104円で売る…という注文を一気に出しておけば、為替がそのレンジ内にいるうちは、利益を出し続けてくれる。
下の図だと、赤い丸の所で買い注文が入り、青い丸の所で決済されているね。為替の動きを予想するのは困難だけど、上下に動くのは確実だから、いろんな場所に注文を出しておいて、その値動きを利益に変えるんだ。
画像はトラリピドットコムより引用
1ドル50円から150円の間に、1円ずつの幅で100本の注文を出しておいて、後は全く取引画面を見ない!っていうのもできるよ。

実はそれが大正解だけど、なかなか実行に移せない。なぜかを次で説明するよ。
トラリピの意外な欠点
トラリピを含む自動売買は、相場を見なくてもいいのがメリット。決められたルールで売買を行い、取引に人間の感情が入らないから、焦って利確・損切してしまったり、待ちきれずに無駄な注文を出したり、根拠のない自信でポジションを大きくとりすぎる事を防いでくれる。

最高じゃん。
でも、毎日の利益確定が楽しくて、ついつい相場を見ちゃうから、為替が荒れているときにはトラリピ設定を変更・解除したり、荒れていなくても注文が待ちきれずに手動で注文し始めてしまうんだ。

何度も経験があります…今でもそうです。
せっかくの自動売買のメリットが台無しだね。そもそも「毎日の細かい利益を楽しみたい」人が、「相場を気にしない」のは無理があると思わない?

楽しみとシステムのメリットがかみ合ってない。これは人もトラリピも悪くないね。
焦って利益を確定してしまうのはまだいい。手元に利益が残るから。問題は損切りのタイミングのミスだよね。あとで相場が元に戻って後悔する。他の投資でもよくあることだけど、これがトラリピでは起こりやすい。

起こりやすい?
トラリピは、為替が同じ価格帯を上下しているとき(レンジ相場)はいいんだけど、急騰・急落のような一方的な値動きがあった場合、含み損が急拡大するんだ。
例えば、1ドル100円の時に、1ドル100円~97円まで、0.2円ごとに16本の買いリピート注文を入れたとする。通貨は最小の1000通貨。200円づつの細かい利益が目的だ。
ある日、急に1ドル100円から97円まで円高が進んだとすると、16本すべてが発注され、こうなる。

200円ずつの利益を毎日楽しみにしている人に22000円の評価損はきつい数字!

自分の見ていないときに次々発注されるのはけっこう怖い!
事前に予測できていたことでも、現実になると結構インパクトがあるんだ。110回リピートさせて取り返す覚悟ができていない。正確に言うと、トラリピ側の欠点ではないよね。注文したのは自分だし。でも、現実に苦しいんだ。あきらめて全部損切りしたくなる気持ちもわかるね。トラリピ入門者の最初の関門だよ。
損失の急拡大を防ぐには
そこでオススメなのが手動トラリピ。

毎日の利益が楽しみで、毎日1回は自分のポジションのチェックはするんだから、複数の注文を入れておく必要はないんじゃない?

?
上の例の場合と同じ条件で、100円から下の15本の注文は入れずに、99.80円の買い注文の1本だけ指値を入れておくんだ。この状態で、自分が見てない時に一気に97円まで円高に進むと・・・

あっさりしてるね!評価損も少ない!
自動注文が入らないから、評価損は3分の1以下、ポジション数も6分の1。かなり資金が節約できるんだ。
その後、急落した後の有利な価格である97円の所から、また0.2円おきに1つづつ買い注文を入れて29回リピートさせれば、97円から100円に為替が戻っても戻らなくても利益がでるんだ。
「レンジ相場での値動きを狙う」っていう、トラリピの考えだけをもらって、後は普通に指値で1つずつ取引する作戦だね。

利益よりも、損失の拡大を抑えることを重視するんだね。
手動トラリピのメリット
① トラリピの利点はあまり損なわれない
② 暴落・暴騰時に、無駄にポジションと評価損が増えない
③ 手動だから、他社のFX口座でも再現できる
デメリット
① 一回ごとに次の注文を入れなおす必要がある
② 自分が見ていない時に、同じ価格帯を何往復もした時、収益の機会を逃す。
実際やってみると、新規・決済注文ごとにメール通知されるようにしておけば、②のチャンスを逃すことはあんまりないし、スマホで手軽に注文できるから①も負担ではないよ。
手動トラリピ・株主優待・代用有価証券制度

届け!この想い。

急になんですか。
株主優待と、手動トラリピ、代用有価証券制度の相性が抜群に良いことを、みんなに知ってほしいんだ。
手動トラリピと、代用有価証券制度について使い方を言及している人があんまりいなくて、寂しい思いをしているんだけど、この間ネコキングさんのホームページを見つけて、ホントにうれしかったんだ。

手順を説明するよ。①に当てはまる人にはお勧めだよ!この記事でも説明してます。
① 株主優待目的の、しばらく売る予定のない株をいくつか用意する。(売れない塩漬け株でもいい)
② その株を、代用有価証券制度を使ってFXの証拠金として差し入れる。(配当・優待はそのままもらえます。)
③ その証拠金で、現金なしで手動トラリピを始める。
④ トラリピで生まれた現金で、次にほしい優待株を買う。
⑤ ②に戻る。FXの証拠金が厚くなる。FXの取引拡大。
これを繰り返して資金を拡大していくんだ。一番実行しやすい会社が、カブドットコム証券だよ。トラリピは含み損が必ず出る手法だから、その含み損を、売るつもりのない優待株に支えてもらう作戦です。

デメリットは?
① 優待株の企業の倒産
② 株・FX両方で評価損がおおきくなる
①のデメリットは、優待株の分散投資である程度防ぐことができます。
②のデメリットは、FXで、為替が過去の最高値・最安値まで進んでも問題ないようなポジションの取り方をしつつ、すべての株が急落するときは円高方向に進むことが多いので、円高方向への売りトラリピを手動で行えばリスクはかなり軽減されます。(確実ではありません。)

株主優待・配当がもらえて、FXで毎日楽しみも出てくるね。
結果は運用報告で、定期的にしていきます。

手動トラリピ・株主優待・代用有価証券制度の相性はいい!一緒に楽しめる仲間を探しているんだけど、なかなか見つからないから自分で広めるんだ。質問歓迎!
優待株の含み損を思いっきり抱えている人、いないかな・・・