トラリピの利益の源・総推移が年々減少しています。
なかなかリピートが決まらないから、トラップ幅を狭くして、購入ロットを増やし、突然の急落でロスカット。
それを防ぐためにやれることは、現物株や投資信託・ETFをFX証拠金として差し入れることで、FX証拠金にも成長力を付ける代用有価証券FXではないか、という記事です。
代用有価証券FXはauカブコムFX が優秀!
気になるところに目次で飛びましょう。
トラリピの総推移は3年前の約半分
トラリピの総推移とは何なのかを説明します。
トラリピ公式における「総推移」とは、4時間ごとの為替の上下の値動きを足したものを言います。4時間で1円円高になり、次の4時間で1円円安に戻れば、総推移は2円。
上の図のように何度も上下を繰り返すなら、100円で買い、101円で売る注文を繰り返すことで利益が出ます。
例えば、2019年のユーロ円の最高値と最安値の差が11.6円に対し、総推移は419.7円。
(マネースクエア・ログイン後の『騰落表』より)
40倍近くの値動き!それを利益に変えるために色んなところにポジションを建てるんだね。
総推移がすべて利益に変わるわけではありませんが、年間の値動きよりはるかに大きい総推移に着目するのがトラリピです。
しかし、その総推移が年々小さくなってきています。
それはまずいのでは・・・
トラリピの公式ホームページより引用しています。
ユーロ円がちょっと頑張ってる。
トラリピは、リピート益で評価損を上回ることを目的にした長期投資になりますが、総推移が低下していると肝心のリピート益が出ません。
上記の動画(公式ホームページより)のように、トラリピ経験者なら、複数回の上下の動きがあったとしてもトラリピはなかなか利益を産まないのは実感していると思います。
総推移が少なく、利益がなかなか伸びないのに加えて、突然の急騰・急落は起こるため、万が一に備えた必要証拠金は減るわけではありません。
そんなに揉み合わないのに、急に大きく値が動くんだね。トラリピの良いところが台無し!
トラリピの資金効率が年々悪化している。
公式ページではトラップ幅を狭くするアイディアも紹介していますが、トラリピは隙間なくトラップを敷き詰めたくなるため、トラップ本数が多くなってしまいがちです。(個人の感想です)
総推移の低さを高金利通貨のスワップで補おうとしても、高金利通貨はいざというときに頼りない(個人の感想です)ため、スワップ+トラリピ益でも補いきれないほどの評価損を生む危険があります。
私は2年以上前からランド円の0.1円幅で手動トラリピを行っていますが、絶賛赤字部門です。
最近は値動きを見なくなりました。
レンジを外れたトラップを損切りして、直近のレートに立て直すアイディアも紹介されていますが、レンジを大きく外れたトラップは損切り時の確定損失も大きく、そもそもリピート回数が減っているという問題点の解決にはなっていません。
また、資金効率を求めて、スワップ・スプレッド、各種キャンペーンのわずかな利益に惹かれて複数のFX業者に資金を分散するのは、「維持率がピンチになったときにどの口座を救うか」という余計な判断が必要になります(体験談)
こうなると、減少する総推移への対策は、トラリピ・さらにはFX以外に求めたほうが良いのではないか、と思います。次の項目で説明します。
特定の投資手法を推奨するものではありません。
むしろトラリピ益をサブにしたらどうか。代用有価証券FX!
総推移を狙っていくというトラリピの理念が間違っているとは思いません。
ただ、トラリピ単体では弱点が多いことが目立ってきた印象があります。
そこで、メインをトラリピ以外に据える、代用有価証券FXが効果的かと思います。以下に代用有価証券FXの運用理念を解説します。
トラリピ運用は手動で行う
トラリピ自体は、「為替レートの一定間隔おきにポジションを建て、利確できるものは利確しているだけ」なので、自動売買にしなくても何本か指値を建てれば運用可能です。
イフダンOCO注文なら、新規の指値注文・決済注文・ロスカット位置の設定を一度に行えるので、そんなに手間はかかりません。
ここでは「手動トラリピ」と呼んでいます。そのほかのメリットは以下の記事で。
手動トラリピにすることにより、FX運用業者はどこでも良くなりました。
FX証拠金を現金ではなく有価証券で用意する(auカブコム)
トラリピは、いつ発生するか分からない大きな評価損に備え、余裕を持った証拠金を用意しておかなければいけません。多ければ多いほどいい。
だったら、必要な証拠金を現金ではなく株・投資信託・ETFで用意します。
auカブコムFX の代用有価証券制度は、現物株・投資信託・ETFをFXの証拠金として差し入れることができる制度です。(前日の終値の70%が証拠金として評価されます)
他社との比較記事はこちら!
現金でFX証拠金を用意するより、毎年の配当金が生まれる分有利です。その配当もFX証拠金の足しにできます。
リピート益の少なさを配当で補うのか。
代用有価証券FXは円売りの手動トラリピで行う
代用FX運用中に、株・投信・ETFの成長があれば証拠金はさらに厚くなりますが、反対に急落することもあるため、過度な期待はできません。
そこで、
① 株価が半値になっても耐えられるような予算でFXポジションを建てる
さらに円高と株安は同時に起こることが多い(必ずではありません)ため、
② 円売りのトラリピを運用して、株価が下がるとFXで利益が上がり、FXポジションが減っていくようにする
この2つを併用して、ロスカットの回避と、運用のバランスを狙います。
円安・株安が同時に、かつ急激に起こった場合はリスクが高いよ!
トラリピ益の再投資はETF・プチ株で行う
最後に、トラリピ益の再投資はトラリピで行わない。という提案です。
トラリピ益の再投資を、トラップ本数の追加、通貨ペアの追加で行うことに関して、私は懐疑的です。
トラリピ益の再投資によりトラップを100本から200本に増やしても、リピート益が出るのは結局は現在のレート付近のため、200本のうちの150本は休眠状態のトラップという事もあり得ます。
特に、マイナススワップの付く円売りトラリピとは相性が良くない。
トラリピ益は少額から購入できるプチ株・ETFの購入に回し、まずは配当益を確保。購入したプチ株・ETFを代用してFX証拠金を増やす。
そのあとで少しづつトラップを増やしても遅くないのではないかと思います。
3月18日
買い MAXIS米株(2558)6口
今日の手動トラリピは8決済13111円利確。
現物株の評価損は昨日と変わらず。引き続きトラリピ益でETFを購入していきます。
信じているのは「総推移」です。【代用FX解説③】https://t.co/nganwKi7AK
— シダ植物/代用FXブログ (@bonyari_blog) March 18, 2020
理想は、レンジを外れるほどFXポジションを多くとることができるくらいの十分な証拠金。
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下の図はドル円買いトラリピが円高に進み、評価損が拡大した場合の例です。右は購入ロットに傾斜をつけています。
仮に買いトラリピが10円ほど円高に振れてしまった場合、3000通貨ずつ平均的にトラップを敷くより、ちょっとづつ傾斜をかけてトラップを敷くほうが、同じ通貨量でも評価損が少なく、かつレンジの外に行くほど一回あたりのリピート益が大きいので、リピート益で評価損や1日当たりのスワップ損を挽回しやすい。
ガードを固めつつ、ピンチの時の攻撃力を高めるんだね。
毎日のマイナススワップには精神的圧迫感があります。現物株・ETFの配当もそれをある程度打ち消してくれます。
ポジションを無計画に増やさないという事だね!
代用FXまとめ
① トラリピ予算を有価証券で用意し、カブコムで代用する
② 低レバレッジで円売りの手動トラリピ運用
③ リピート益でプチ株・ETFを購入
④ 購入した株・ETFを代用
⑤ 少しづつロットを増やす
⑥ 再投資のループ
為替の年間の最高値~最安値の値幅より総推移が大きいのは事実だから、総推移を現金ではなく、毎年の配当が付く株・ETF・投資信託に変換できれば、「トラリピ総推移減少問題」への強力なカウンターになると思っています。
現物株・ETF・プチ株・投資信託のすべてがFX証拠金として代用できて、1000通貨からの注文が可能。
評価損のFXポジションを損切りするときには現金が必要ですが、そもそも評価損のポジションは放置しておくのがトラリピだから、代用FXと手動トラリピの相性は抜群。
全ての条件を満たしているのは、今のところauカブコム証券となります。
興奮する!
コロナショック(仮)発生時でも、前年度の利益で大部分をカバーできました。
3月の大荒れの相場によりユーロ円売りの決済が続き、現物株・ETFの評価損から急回復を見せています。
トラリピの総推移の減少に対抗する代用有価証券FXは、検討の価値があると思います。
現状でトラリピ運用を行っている方も、トラリピ益だけでも代用FXに回してみてはどうでしょうか。
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