先に結論!
1ブロック7万円を予算としたメキシコペソ円の自動売買を行い、スワップとリピート益を両方狙う!
利用するのは自動売買のスペック良好の松井証券!
慣れている人は上の図だけで十分かも。
複雑な通貨ペアの組み合わせがなく、予算管理もわかりやすい。
長期スワップ運用の側面もありながら、日々のリピート益の発生も楽しめる。
保有ポジションの抑え方も学べて、初めてのリピート売買にも最適。
そんな記事です。
個人的には、リピート益を引き出してお小遣いとして使う運用を目指しています。
松井証券を選ぶ理由も含めて、詳細な解説を行います。
気になるところに目次で飛んでください。
また、買いポジションのみのメキシコペソ円設定の記事もありますので、好みに応じて選択してみるのも良いと思います。
リピート系売買は松井証券が高スペック
証券会社の老舗・松井証券が、2023年4月22日より、1通貨からのリピート系FX自動売買のサービスを開始しました。
各社から出ているリピート系自動売買のサービスは、スプレッド・スワップ条件がイマイチなものが多かったため、当ブログでは自動に任せず1注文ずつ自分でイフダン注文を並べる「手動リピート」記事を中心としてきましたが、松井証券の自動売買はスプレッド有利。
メキシコペソ円の、記事作成時のスプレッドの実測値とスワップは以下の通り。
スワップ期待も含んだ、自動売買のメキシコペソ運用では松井証券に軍配が上がります。
最新のスプレッド・スワップ等は必ず公式ページをご覧ください。
次はトラップの詳細設定です。
メキシコペソリピート・詳細設定
設定は以下の通り。選択する通貨ペアはメキシコペソ円です。
大きめの買いのトラップ6本と、小ロットの売りトラップ37本の組み合わせで、現在値から上下1円をカバーします。
1ブロックの予算は7万円。
利幅広めの買いトラップと、細かい売りトラップで利益を狙います。
なぜ、上記のような設定になるのか解説していきます。
松井証券は1通貨からのリピート売買が可能なので、上記の半分の通貨量にすれば1ブロック3.5万円にできます。
練習にはもってこい!
買いトラップ
まずは、買いトラップから。
通貨量の合計は35,500通貨です。(1ブロック7万円予算の場合)
買いトラップは、運用開始時の現在値付近を「初期値」とし、初期値では1万通貨を保有。その後、価格が上昇するにつれて
10000通貨・0.1円利確
8100通貨・0.2円利確
6400通貨・0.3円利確
4900通貨・0.4円利確
3600通貨・0.5円利確
2500通貨・0.6円利確・・・と、
・保有通貨量減少
・利確幅拡大
の特徴を持つ買いトラップを6本、1本ずつ入力します。
実際の入力画面です。私は7.66円から開始しました。
注文値幅と益出し(利確)幅が同じなら、注文は1本しか出ません。それを6か所。
運用停止ラインは過去最安値よりも下にしています。
意味が分からないね。均等に仕掛けたほうが楽なのでは。
通貨量に変化をつける理由は、高価格帯でポジションを持たないようにして、価格が下落した時の含み損を抑えるためです。
下の図で、初期値から価格が1円上昇した後に、元の価格に戻った場合を見てみましょう。
同じ35,500通貨を、通貨量に傾斜をつけて仕掛けた場合と、均等に仕掛けた場合の含み損を比較します。
傾斜ありは含み損6,250円。均等に仕掛ければ15,795円です。
有利な価格帯で多めに買いポジションを持っているほうが、下落時のダメージが少ないうえ、保有期間も長くなるのでスワップがおいしい。
一番上の買いトラップは、「その価格に到達するまでスワップもつかないうえ、価格が下落した時に被害が一番大きい」という、なんか魅力のないポジションです。
初期値から元の位置に戻っただけで予算の2割を喰うとは。
スワップ目的の側面もあるメキシコペソ円運用では、上の価格帯はパスでもいいですね。
各ポジションの含み損がおおよそ均等になっているのもポイント。
10000・8100・6400と、ポジション量に2乗で傾斜をかけたのはそのためだね。
均等に仕掛けるのが悪いわけではなく、スワップ目的の場合は、含み損をスワップで逆転する展開もあり得るため、より防御重視の運用が求められるということです。
最初の発注は少し手間がかかりますが、たった6本。一度仕掛ければあとは自動でリピートするので楽ですね。
通貨量に傾斜をつける理由は、高値で買いポジションをもたず、逆行時の含み損を小さくするため。ということで納得できたと思います。
トラップ幅が徐々に広くなる理由を説明してないな!広い利幅でリピートが全く決まらなければ初期値で全ポジションホールドでいいだろ!
その通りですね。
買いポジションを、初期値での全量ホールドではなく幅広のトラップにしている理由は、
・開始直後の暴落に備えている。
・将来のスワップ減少に備え、リピート益での回収を視野に入れている。
この2点です。
初期値ですべての量の買いポジションを持った場合、運用を始めた直後に価格が大幅下落すると、いきなり大きな含み損が生まれます。
今回の設定では、最初は1万通貨だけ。
初期値より下に買いトラップもないため、開始直後にペソ円が大暴落した場合の損失は軽微。予定される買い35500通貨を持つのは、一度価格が上昇し、買いリピートをいくつか決めた後です。
さらに、政策金利の変動・価格の下落などで買いポジションの受け取りスワップが減少すると利益も減少し、買いホールドのみの運用だと急に面白みが無くなります。
運用を開始してから「ほかの通貨ペアでよかったかも」とならないように、受け取りスワップ以外に、広めの利確幅の買いリピート収入も付け加え、かつ将来のスワップ低下にも備えます。
スワップに夢を見すぎないということか。
買いトラップにリピート機能を付けた理由にも納得がいったと思います。
幅広の買いトラップだとリピートが起きないだろ!利確の楽しみが無いな!
その通りですね。
そこで、1回100円のリピート益を生む売りトラップを、買いポジションの邪魔にならない程度にセットします。
お試し少額とはいえ、1リピート100円くらいは欲しいところ。モチベーションも保ちやすい。
次は売りトラップの解説です。
売りトラップ
売りトラップの設定は簡単。
現在値から上下1円ずつ、500通貨の売りトラップを37本。
1発で発注できます。
私は7.66円からはじめたので、8.66~6.66円までの価格帯を、
0.05万通貨・注文値幅5.0pips・益出し20.0pipsにしています。
運用停止ラインはすぐには刺さらない程度の高値に適当に入力。
これは自動売買が楽!興奮する!
開始直後の急騰でも損失が大きくならないように、買いの半分程度の売りトラップを敷き詰め、1回100円程度の細かい利確を狙います。
買いはスワップ+幅広利確狙いの傾斜トラップ。
売りは細かい利確狙いのトラップ。
リピート益・スワップは引き出し可。
今回のメキシコペソ円リピートのコンセプトが納得できたと思います。
では、もう1つ問題点。
まだあるのか。
追加投資のタイミングです。
少額でのお試し運用は、当然「本格運用の準備」の側面を持っているはずです。追加入金が視野に入っている。
では、偶然「お試し運用の期間だけ成績が良かった設定」で、そのまま本格運用に入ってもいいのでしょうか。
リピート売買のレンジはいつか外れます。それも見据えた資金管理も勉強したいところ。
追加入金のルールも解説します。
追加トラップ
追加トラップのルールは簡単です。
1ブロック7万円で、過去最安値付近までのブロック運用。
ペソが1円下落するごとに、今より有利な位置で7万円ずつ追加入金します。
今回の記事での買いトラップは、初期値から一度価格が上昇し、すべての買いポジションを持ってから急落を起こすという最悪ケースで35,500通貨。7万円の予算では約2円の下落に耐えられます。
そこで、初期値から1円下落するごとに追加入金を検討。運用を続ける気があるなら、1円下がったのを確認してから、1ブロック目と同様の買いトラップを設置。さらに1円下までの売りトラップを17本追加です。
有利な価格で買いポジションを取れるなら、7万円より少し大きい金額を投入して買いトラップの量を増やすとか、リピート以外の「ホールド枠」を持ってみるのもいいですね。(売りトラップの通貨量は増やさないほうが無難。低い価格での売りマイナススワップがストレス)
「設定レンジはいつか外れる」という考えのもと、1円下がるごとに、無理せず有利な位置で追加入金を検討。
初期の投入金額は7万円ながら、全体を通して「買いトラップの節約」「予算管理」「レンジを外れるまで待つ」という、リピート運用において、自分のお金を守るための考え方を手に入れられる設定となっています。
利益ばかりに気を取られた情報収集になっていないかな?
追加トラップは別の通貨ペアも検討対象・
(例)米ドル/スイス
今回の記事のトラップ自体は単純なものなので、参考までにペソ円以外の設定も挙げておきます。
ペソ円と同時に運用を開始したのは米ドル/スイス。通貨の被りがないように分散します。
記事作成時(2023年・5月7日)では買いスワップはプラス。
設定は下の図です。
私は0.89からはじめました。
メキシコペソ円設定と、米ドル/フラン設定の通貨量を半分ずつにし、どちらかの通貨ペアがレンジを外れる毎に35,000円ずつの入金を検討する。というルールにすれば、入金タイミングが分散されて運用中の負担が軽くなります(必ずではありません)
追記・売りトラップの通貨量0.0025万通貨(25通貨)の部分を、0.0024通貨(24通貨)など、割りやすい数にすると分割して運用するのに便利です。
第2・第3ブロック用の資金をすでに用意されているかたも、一度に入金をせず、2ペアを同時にはじめて、レンジを外れたペアから順に入金を検討することで、少しずつリピート売買に慣れていくことができますね。
余剰資金=無くなってもいいお金 ではないからね!慎重に!
予算のスキマに豪ドル・NZドルを追加!
今回の1ブロック7万円のメキシコペソ円設定は、資金に割と余裕があり、かつペソ円が大きく下げた時の追加入金も視野に入っています。
そこで、レンジ端まで追いつめられても含み損が1万円前後の設定を予算のスキマに忍ばせ、1ブロック予算は7万円のまま、追加の利益を狙います。
個人的に魅力を感じるのが豪ドルNZドル。
過去数年間のレンジである1.00~1.15までを、利確幅375pipsのハーフ&ハーフで、3000通貨だけ敷き詰めます。
トライオートFXのバックテスト機能を拝借した結果がこちら。
計30万通貨での結果ですが、過去の運用成績は上々。
これを100分の1に縮小して松井証券で実施します。
バックテスト結果を過信して全力運用は推奨できないけど、3,000通貨だけなら安心。
松井証券での注文画面は以下の通りになります。
(キリのいい注文価格にするため、60通貨51本・計3060通貨になっています)
私はペソ円の1ブロック7万円予算はそのままにして、上記の豪ドルNZドル設定を追加しました。
利確幅が広いので決済は頻繁には起こりませんが、ほかの設定との組み合わせで、たまに来る決済を楽しむのもいいですね。
また、全ポジション成立時は含み損・建玉証拠金ともに12,000円程度になるので、不安なら2万円程度の追加入金をしてもいいと思います。
調子が良ければ、将来的には本格運用に格上げしてもいいですね。
松井FXまとめ
運用方法をまとめると以下の通り。
① 松井証券の口座を開設
② 7万円を入金
③ 現在値付近から、傾斜をかけた買いトラップを6本、1本ずつ設定
下の図は初期値7.66の場合
参考・初期値7.00の場合
現在レートより少し下を1本目の開始位置にすればいいと思います。
(売りポジだけ持って下がっていかないように)
④ 売りトラップを上下1円に一括注文
初期値7.66の場合
参考・初期値7.00の場合
意外とアッサリですね。
⑤ 1円下がったら、追加入金をするかどうかよく検討。
運用継続なら、第2ブロックの買いトラップを追加。さらに下1円分の売りトラップ追加。
予算に応じて、有利な位置での買いトラップの増額は効果的(個人の感想)。
逆に、下のほうの値での売り増額は、マイナススワップの関係から不要と感じます。
価格が戻ってくるまでそのブロックはスワップをもらいつつ放置。別の通貨ペアでブロックを設置する機動力もあります。
ブロック制は意外と頼もしいよ!
毎月・毎週の「お小遣い枠」として
今回のメキシコペソ円運用は、「毎週・毎日のお小遣い枠」として、スワップとリピート益を使っていくことを想定しています。
レートの動きは新規・決済発生のメールでだいたい把握できるので、基本は放置。
定期的に口座をチェックしてリピート益を確認・スワップを受け取ってお小遣いにします。
特定のレンジに資金を集中するのではなく、最初は少額ではじめ、有利な位置で追加入金をしていく。第2・第3ブロックになると買いポジションが増え、毎日のスワップも増えていきます。
毎週500円でもスワップ・リピート益があれば、お菓子が買えますね。
毎日の充実を図るリピート設定があってもいいね!
1,000円前後たまる毎に、買うかどうか悩んでいる本を購入する手もあります。
自己投資としては素晴らしいね。
「週末にリピート益の分だけ馬券を買っていい」というルールでもいいです。
期待値の低い再投資先で草
「なんかお金が増えるかも」という感覚でリピート売買をはじめるのはNG。
「少額お試しで上手くいったから」という理由は、運用規模の拡大や、トラップ数増の理由にはならない可能性もあるので注意ですね。
少額でも、設定の根拠や使い道を明確にしたリピート売買を楽しみたいと思っています。
運用結果は毎月公開していきます。
売りポジションのマイナススワップが気になる!という方は、買いトラップのみの設定記事もご覧ください。