先に結論!
株と現金を50%づつFX証拠金にして、手動トラリピ・ハーフ&ハーフで運用をすれば、株の長期積み立ての序盤~終盤での暴落リスク対策にもなる!
もしも、株の長期積み立ての出口で株が暴落したら・・・
もしも、長期トラリピの出口で含み損がマックスだったら・・・
誰もが不安になっているけどあんまり考えないようにしている問題に、代用複利FXが役に立つ!というお話です。
こちらの記事は、以下の記事 代用複利FXで大損回避+資金効率アップ!
で紹介した、代用有価証券制度を使い、現物株をFXの証拠金として差し入れて利益を狙う、「代用トリプル複利FX」の応用編になります。
まだお読みでない方は、ぜひ前回の記事のレベル9までお読みください。今回の記事が一層楽しめます。
レベル9までの内容を踏まえて、解説を進めていこうと思います。
レベル10 ① 代用複利FXの欠点
代用複利FXは、「円高と株安は同時にやってくる」という前提に立った戦法です。株の下落リスクに対して、円売りの手動トラリピで利益を上げることで対抗します。
現在はうまくいっていますが、考えられる代用複利FXの欠点は次の通り。
① 所持金やリピート益を全て株に、さらにFX証拠金にするのが怖い
② 円高株安対策のポジションとはいえ、底値圏に売りトラップを敷きたくない
③ 円安と株安が同時に襲ってきたら資産がダブルショックを受けてしまう
他 手動トラリピの管理が面倒
この辺だと思います。
この中で、心構えや気分の問題では済まないのは③、円安株安の場合です。
私はユーロ円の売りメインで手動トラリピの運用をしています。コロナショック時、ユーロ円はドル円ほど円高方向には触れませんでしたが、為替が上下に激しく動いたためリピート回数が大幅に増加。通常月の8倍以上のリピート益を生み出し、株価の下落による資産の減少をガードしました。
1月
2月
3月
4月
3月!
生まれたトラリピ益で安値になっているETFを購入。
その後の株価の戻りに乗じてETFの利益もゲットと、理想的な展開。
相場が荒れるなら、値動きを利益に変えるトラリピの性質が生きて、極端な円高にならなくても利益を産む可能性はあるようです。
しかし、この状態もいつまで続くか分かりません。10年後、20年後に想定よりも株はガタガタ、トラリピも含み損マックスになっていたら大変です。
そこで、前述の
① 所持金やリピート益を全て株に、さらにFX証拠金にするのが怖い
② 底値圏に売りトラップを敷きたくない
③ 円安と株安が同時に襲ってきたら資産がダブルショックを受けてしまう
を全て解決するため、株と現金を半分ずつFX証拠金として差し入れる方法を提案します。
単純!
それだけで、代用複利FXレベルがさらにアップします。その効果を確認してみましょう。
レベル10 ② 現金と株を半分ずつ証拠金にして株の暴落に耐性を付ける
下の図を見ましょう。資金を200万円用意したと仮定して、200万円を全て株で代用した場合と、100万円を株で、100万円は現金のままFX証拠金として差し入れた場合の違いです。
運用中に株価が50%暴落したとします。
株と現金を半分ずつFX証拠金として差し入れた場合、株価が暴落してもかなりの部分の証拠金が残ります。
200万円分の株を全て代用した場合の、暴落前の証拠金とほぼ同じ価格。
株が暴落しても現金は減らないからね。
これにより、運用資金を全て株にする必要がなくなり、かつ株価暴落時でもあまり減らないFX証拠金が出来ました。
トラリピ益や受取配当金の再投資に関しては、現金の比率が高ければ株・ETFを追加購入。株の比率が高ければ現金のままにしておき、株と現金のバランスを取っていけばいいでしょう。
所持中の株が急騰したら売却してもいいし、年末に含み損の大きい銘柄を損切りして税金対策をすることでも現金比率は調整できます。
トラリピ益だけでなく株でも利益が出せる可能性があるね!
代用複利FXの3つの弱点のうち、1つが解消されました。現金比率はある程度あったほうができることが増えます。
① 所持金やリピート益を全て株に、さらにFX証拠金にするのが怖い
② 底値圏に売りトラップを敷きたくない
③ 円安と株安が同時に襲ってきたら資産がダブルショックを受けてしまう
欠点が1つ消えました。株安でもあんまり減らない証拠金を手に入れたところで、次に進みましょう。
レベル10 ③ 手動トラリピもハーフ&ハーフが可能に
初期資金200万円だとして、現金100万円・株100万円なら、50%の株の下落を想定しても135万円の証拠金が確保できることが分かりました。
大きな株安耐性が付いたことで、円高方向のFXに強くこだわる必要がなくなり、135万円の予算内なら、買いトラリピを含むトラリピ・ハーフ&ハーフの運用も可能になります。
例えば、カナダドル円。
70円~90円までを買いトラリピ
90円~110円までを売りトラリピ
1000通貨・0.25円幅・0.25円利確でトラップを敷いた場合、
過去10年の最安値から最高値付近までをカバーできて、全てのポジションが成立した場合でも評価損約80万・証拠金約32万で合計112万円。
これなら、株価が50%の暴落をしていても予算内です。
現金と株をハーフ、FX運用もハーフにすることで、
「50%の株安と、過去10年来の円安が同時にやってきた場合」という、代用FXの弱点を極端に突かれても無事な状態が完成します。
超ガード性能!
売りトラリピだけで運用した場合とハーフ&ハーフで運用した場合でリピート益はほぼ変わりません。
過去5年間のバックテストでは、1000通貨、0.25円幅・0.25円利確では5年間で約1800回の決済・約45万円の利確があるようです。最大含み損は約17万円でした。(アビさんのバックテストツール)
1年でおよそ9万円・・・
繰り返しになりますが、半分を現金、半分を株で代用、かつ手動トラリピのハーフ&ハーフを行うことで、
リピート益は変えずに、
レンジの下半分は買いポジションを持つことができ、
円高株安のダブルショックに強い耐性を付けました。
株と現金の合計の総資産を元に追加トラップを増やしていくため、複利トラリピの効果も失われません。
興奮する!
ここまでで、3つの弱点すべてに対処ができたことになります。
① 利益を全て株の購入に充てるのは怖い
② 底値圏に売りトラップを敷きたくない
③ 円安と株安が同時に襲ってきたら資産がダブルショックを受けてしまう
デメリットを100字以内でヨロシク。
デメリットは、200万円の資産を全て株にした時と比べ、受取配当金が減る。トラリピ益の再投資もおよそ半分が株・半分が現金になると予想されるため、株の方の複利効果が半分になることです。
ただ、それを上回る新たなメリット・活用法も出てくるので、次で解説します。
レベル10 ④ 積立の出口で株が暴落しても大丈夫!
上記の方法で、最初は200万円の投資資金で、月2万円ずつ追加入金を行いながら運用する場合を考えてみます。
あまり欲張らず、100万円分の株からの配当金が1%の1万円、バックテスト結果より年間トラリピ益は5万円としましょう。2つあわせて、最初の200万円に対する年間利回りは3%。
少なめに見積もるのは基本です。
この運用を20年続けると、20年後には税引き後で約935万円になります。200万円開始・月2万円積み立てのゴールとしては上等。
全く運用せずに現金だけ銀行に積み立て続けた場合は、約680万円+わずかな利息。
株式のみで年間2%の利回りで運用した場合は税引き後で約840万円。±株価変動分。
株式の利回りはもっと高いだろ!株だけのほうが得!というご指摘もあるかもしれませんが、全く違います。
まず、代用複利FXハーフの場合は、20年間の運用中、株価の50%暴落や為替の高値・安値がどんなタイミングで何度来ても問題なかったという点。
株とFXを異なる口座で運用した場合は、運用中にFX口座がロスカット⇒数年後に株価も暴落。のような最悪ケースもあり得ます。
代用複利FXではそれは想定内です。
さらに、余裕資金の多さも利点として挙げられます。
月2万円で株を積み立てた場合、株価の暴落が来た時に追加で株を購入する資金も月2万円づつです。
代用複利FXハーフの場合、常に資産の半分の現金が確保されていて、かつ毎年のリピート益も出てくるため、安値になっている株を購入しやすい利点があります。株価下落時は、現金比率が50%になる程度まで株を追加購入。その後の株価の戻りによる利益をゲットできるかもしれません。
もっと利点があります。20年間の運用後、資産を取り崩す段階で株の暴落が来ても、さらに円安が同時に来たとしても手動トラリピ益は変わらず出るため、資産を温存してトラリピ益から先に引き出すことができる点です。
初年度で年間9万円発生していた手動トラリピ益ですが、総資産が増えるごとにポジションを増やすため、20年後には4~5倍くらいの利益をうむ可能性もあります。(たぶん)
年間45万円・・・?(個人の感想です)
20年後に備えて現金を積み立てていた場合、取り崩しによって徐々に減ってしまいます。
株だけの場合は、もしも積み立ての出口で株価が大きく下落していると、下落した株からさらに少しづつ取り崩すことになります。今後の株価の回復も不明。
現金と株を両方持っていても同じ。
そこに代用FXを挟むなら、たとえ運用資金が少なくても、どんな状況でも出てくるリピート益により、リタイア後の株安でも円高でも配当減でも優待廃止でも耐えられるのではないかと考えています。
現金の取り崩し、株の配当のほかに、リピート益で収入を安定させるんだね!
代用複利FXハーフまとめ
auカブコム証券かマネーパートナーズで運用するとして、代用有価証券制度を使い、
現金50%・株50%の割合でFX証拠金にする。
株価が50%下落しても問題ない予算で手動トラリピ・ハーフ&ハーフを始める
リピート益で株を買うかどうかは、現金と株の比率を見て判断
株価の上昇により総資産内の株の比率が上がった場合、株の一部利確を考えてもいいい
以上で、
配当・優待・株価上昇による利益・手動トラリピ益・利益の再投資による複利効果・円安株安対策・リタイア後の減少しにくい資産、これらすべてを手に入れられるかもしれません。
株の暴落に耐えられるような予備資金がある場合は、投資初期は株の比率を高めにして、徐々に現金の比率を高めていくこともできるよ!
以上の理由から、
と考えます。
おまけ・手動トラリピがめんどくさい人に朗報!
手動トラリピがめんどくさいんですけど。
手動トラリピは注文やポジションの管理が大変そう。という感想もいただいております。
これに関しては、トラップ幅・利確幅を広げれば簡単に対処できると思います。
まず通貨ペア。為替の過去最高値・最安値を想定した余裕のある運用方針だから、通貨の分散はそこまで重要ではなく、どれか1通貨に絞っても問題ありません。
次にトラップ幅と利確幅。
めがねこさんのブログの、カナダドル円のバックテスト結果を比較した記事によると、
トラップ幅は広いほど、利確幅は広いほど収益が大きいことが分かりました。トラップ幅が2円以上など、極端に広いトラップ幅は利益が減るようです。
バックテストによる最適設定はめがねこさんのブログで!
1日に1円以上レートが動いたり、1円上に動いた後すぐに1円下に戻ってきて機会損失、という事はめったにないため、現在の価格が78円の場合、79円の新規売り注文と77円の決済買い注文の2つだけ出して、約定通知メールがきてからのんびり注文を建て直せばいいです。
トラップ幅が狭すぎるのは忙しいだけで逆に損している・・・
さらに、0.1円幅で1000通貨ずつ注文を入れていた人なら、1円幅で10000通貨にまとめてしまえば、マネーパートナーズの連続予約注文で20回まで自動化できてしまうなど、収益の面でも、システムの面でも全く問題なく「手動トラリピめんどくさい問題」が解決します。
投資資金20万円ごとに1円幅で1本追加注文して放置、注文したレンジを外れても無視して、戻ってくるのを待てばいいよ。
プチ株も代用したい⇒auカブコム
連続予約で自動化したい⇒マネーパートナーズ
スプレッド、スワップ以上の魅力が代用FXにはあると思います。
代用複利FXの心配事がだいたい解決しました。
特定の投資法を推奨するものではありません。
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