先に結論の図を上げておきます!
持っている株をFXの証拠金として差し入れ、現金を使わずにFX運用ができる代用有価証券FX(株券担保サービス)。
塩漬け株・長期保有目的の優待株を代用するのもひとつの手ですが、私は長期的な成長が期待できる米国株ETFを主に代用しています。
FXポジションの含み損も代用した株で耐えることが出来るという特徴から、含み損を抱えながら細かい利確でトータル収支のプラスを目指すリピート系売買・手動トラリピとの相性が抜群。
ただし、株価の下落とFXの含み損の拡大を同時に食らうとロスカットの危険があるため、前回の記事では株価50%減、かつリピート売買(ドル円)において相場が約20円逆行した場合にも耐えられる設定案を紹介しました。
含み損を拡大させずに広範囲のレンジをカバーできるトラリピ・ハーフ&ハーフを採用し、かつ代用株が一定額を超えるまではFXポジションをもたず、ショックに備えるというものでした。
今回の記事では、上記の条件に少し改良を加え、「株価50%減・かつハーフ&ハーフのレンジ中央から約20円の逆行でも問題ない」という条件を守りつつ、さらにFXリピート益の追加を目指す
「DMM株券担保FX・利確重視Ver」
を紹介します。
開始6か月の運用状況は、入金185万円に対し、FX確定利益44万円、代用株の含み益29万円と、順調に推移しています。FXの含み損は約27万円ですが、許容範囲内。
株価50%減、かつハーフ&ハーフの中央から約20円外れてもロスカットされない予算でも利確を重視する「DMM株券担保FX・利確重視Ver」。
気になるところに目次で飛んでください。
用意するのは米国株ETF(1655)
特定の銘柄を推奨するものではありません。
代用株として用意するのは、前回の記事でも紹介した米国株ETF
iシェアーズ S&P 500 米国株 ETF (1655)。
1口約3500円(記事作成時)から購入できて代用可能な、米国株に分散投資するETFです。
(1655)価格推移
米国株式の長期的な成長を狙いつつ、FXリピート益でさらにETFを追加購入します。
私は MAXISナスダック100上場投信 (2631)も買っています。
注意 DMMFXでは、米国株・米国株ETFはFX証拠金として代用できません。代用できるのは、日本で上場している米国株ETF(1655)等です。
パソコン画面での取引の場合、画面左上の【市場選択】で日本株の所をクリックしておかないと、銘柄選択画面に(1655)を入力しても出てこないので注意です。
スマホ版の場合も、画面左上から市場選択⇒日本株の所を点灯させましょう。
株と現金の比率は4:1が安定
オススメするのは、一定割合の現金を持っておくこと。
上記の図のように、50万円分のETFは、前日の終値の70%がFX証拠金として認められるから、使える部分は35万円。
そこに株価の50%下落が起こると、株25万円×70%で、使えるのは17.5万円。
1万通貨のポジションを持つために4~5万円の証拠金がかかるから、残りは13万程度。
円がらみの通貨なら、約13円の相場の逆行にしか耐えられません。
それに対し、株40万+現金10万なら、株価の50%の下落を見込んでも24万円のFX証拠金が残ります。
ポジションを持つための証拠金を除いても、約20円の逆行に耐えられますね。
50%株価が下がっても大丈夫なら、その10万円は下落した後のETFを買うための資金にすることもできます。
40万円分のETFと、10万円の現金。それに対するポジションは1万通貨まで。
レンジを外れてもETFの成長は期待できるから、予定以上のFXポジションは我慢。
資金管理の方法が固まってきたと思います。
次の項目は通貨ペア選定です。
ガードが固すぎ?という方も続きをご覧ください。
通貨ペア選定・ドル円売りとカナダドル円買い
通貨ペア選定で注目するのはドル円と、カナダドル円。
トラリピ公式HPから引用した、2020年の通貨ペアごとの総推移ランキングは以下の通り。
豪ドル/NZドルは2020年9月末取引開始のためランク外
ランキング下位と思われる米ドル・カナダドルも、100pipsあたりの総推移となれば話は別。
狭いレンジ内での値動きの激しさを示す「100pipsあたり総推移」は、米ドル円・カナダドル円も十分有利。
資金管理がより重要になる代用FXにおいて、10~20円も上下にビュンビュン振れる通貨は扱いにくい。
ポンド円は1万通貨当たりの証拠金が6万円越え。ユーロ円は5万2千円。
それに対し、ドル円は4万4千円。カナダドル円は3万6千円です(記事作成時)
そこで、安定感と証拠金の面から、今回はドル円・カナダドル円に注目。
ハーフ&ハーフの売り部分をドル円、買い部分をカナダドル円に設定します。
別通貨ペアだと完全なハーフ&ハーフにはならないな!どちらの通貨ペアも不利な方向に動くこともある。あとドル買い・カナダドル売りだとダメなのか。
次の項目では、通貨ペア選定の理由を、「総推移が魅力的である」以外の点から解説します。
ドル円売り部分の予算設定
私は単純に、110円から上の
1万通貨・トラップ幅1円・利確幅1円を予定しています。
ETF40万円+現金10万円の、計50万円につき1万通貨までがトラップ枚数の上限です。
ドル円が売りである理由は、
代用する米国株ETF(1655)は、円安ドル高時には為替差益が乗って評価額を上げるから。将来、大幅に円が弱くなった場合にも備えられるから。
株価が50%減、ハーフ&ハーフのレンジ中央から20円の円安ドル高でも問題ない予算に加え、さらに為替差益のガードも加えます。
カナダドル円買い部分の予算設定
カナダドル円買いに関しては、90円から下の
1万通貨・トラップ幅1円・利確幅1円を予定しています。
ここから20円下げで70円。リーマンショック時は68円台だそうです。
上記の予算だと、どのタイミングで株価50%減かつカナダドル円20円下げが来ても問題ありません。
ハーフ&ハーフの売り部分がドル円だったのは、円安時は米国株ETFの評価額が上がるから。
買い部分がカナダドル円だったのは、必要証拠金の少ない通貨ペアだから。
万が一の時の事故を防ぐための措置です。
カナダドル円が下がってドル円が上がったらどうするのか。そもそも利確重視の話はどこに行ったのか。
その通りですね。ここまでの問題点を整理します。
ハーフ&ハーフの問題点を代用FXが解決
異なる通貨間でのハーフ&ハーフの問題点は何でしょうか。
ここまでの説明を図に表すと以下の通り。
ドル円は110円から上に売りトラップ、カナダドル円は90円から下に買いトラップを敷いています。
ここでの問題点は当然、ドルとカナダドルは完全に相関しているわけではないから、
① ドルが上、カナダが下で、どちらも不利になってしまったらどうするのか。
② ドルが下、カナダが上でどちらのポジションもなくなったらどうするのか。
この2点です。
順に解決していきます。
ドルが上、カナダが下で、どちらも不利になってしまったらどうするのか
ドルが上、カナダが下で、両方ポジションを持ってしまったら危険ではないか。
するどい方は気付いているかもしれませんが、これはすでに解決しています。
代用株+現金、合計50万円につき1万通貨まで。
これです。
仮に、250万円の代用株+現金を持っているとすれば、
ドル円買いとカナダドル円売りのポジションを合わせて5万通貨まで、というルールになります。
仮に250万円持っている状態でドルが上、カナダが下なら、例えばドル円売り2枚、カナダドル円買い3枚のところで上限がきます。
円高方向と円安方向にポジションが分散されるなら、ドル売り・カナダドル買いを両方持ってもそこまでリスクが高まらないと考えます。
そしてこのルールは、ドル売り・カナダドル買い双方でのリピート益が発生するチャンスととらえることもできます。
株の購入が捗る!
ドルが下、カナダか上でどちらのポジションもなくなったらどうするのか
ドルが下、カナダか上でどちらのポジションもなくなったらどうするのか。
ドルが110円より下、カナダドルが90円より上の位置に進んだらリピートができないが、どうするのか、という事ですね。
ポジションがない状態
通常のリピート系売買はポジションを持っていなかったり、為替の値動きがなければ利益は出ません。
一方、代用FXは株・ETFの成長と配当を見込むので、FXポジションを持っていなかったり、為替の値動きがなくても利益がでる可能性があります。
FXポジションを持っていないことでリスクが増すわけではない。ETFに資金が回っているので機会損失という話にはならない。
本来ならこの事実だけで十分で、レンジを変更せずに静観が正しい。
しかし、「DMM株券担保FX・利確重視Ver」では、FXのリピート益でETFを購入し、積み立て速度を加速するのが目的なので、ここにもう少し工夫をします。
USD/CAD ドル・カナダドル買いのトラップの追加です。
USD/CAD 米ドル・加ドル買いを追加でセット
いい位置(個人の感想)
ドル売り・カナダドル買いのハーフ&ハーフにしたことで、ドルが下、カナダが上の場合にリピートができないという問題点が出てきました。
その時役に立つのは、米ドル・加ドル買いのリピートです。
ドル円が下がり、カナダドル円が上がれば、米ドル・加ドルのポジションが増えてリピートを継続することができます。
逆に、ドル円売り・カナダドル円買いのハーフ&ハーフのポジションが同時に増えるようなときは米ドル・加ドル買いは決済され、ポジションを減らします。
コロナショック時は米ドルより加ドルが売られ、米ドル・加ドルは上昇した様子。買いトラップなら決済ラッシュです。
次回のショックで米ドル加ドルの動きが逆だったとしても、それはハーフ&ハーフのポジションが減る(リピート益が出る)方向ですね。
だから、
ETF40万円、現金10万円の計50万円に対し、ドル円売り・カナダドル円買い1万通貨までの条件に、
米ドル・加ドル買いのトラップも同時に1万通貨持っていいルールも追加します。
250万の予算なら、ドル円売りとカナダドル円買いを合わせて5万通貨までと、米ドル・加ドル5万通貨までのトラップを敷いていい。
入金額185万円程度で、6か月ほど運用した結果が以下の通り。
すくみ効果を狙って追加した米ドル加ドルが暴れまくっています。(ユーロ・ドルの3すくみも10月から追加しました。代用株50万円につき1万通貨のルールはそのままです。)
運よく為替が上下してしてくれた結果で、偶然の要素も強いでしょうが、大きな利益です。
あらかじめ大きな予算を組んで大量のトラップを並べるのではなく、予算に応じて少しずつ本数を増やしていき、直近の値動きはがっちり取る。
レンジを外れ、リピート益がなくてもETFの成長で利益が出る代用FXに最適な方法だと考えます。
絶対売らない優待株を持っている人や・毎月一定額ずつETFを積み立てている人にも合っていますね。
40万の株+10万の現金につき、
ドル円売りとカナダドル円買いを合わせて1万通貨!
追加で米ドル・加ドル買いも1万通貨まで!
以上で、
株価50%減+20円逆行でも平気な
「DMM株券担保FX・利確重視Ver」
の完成です。
米国株の成長・配当・リピート益・リピート益によるETFの複利運用の加速効果を全て手に入れたいですね。
米ドル・加ドルの代用FXができるのはDMM!
連続予約がしたいならマネパ!
運用法Q&A
運用法に関するよくある質問とその回答をまとめました。こちらもご覧ください。auカブコムFX で1000通貨から運用する方法や、さらなる利確に繋がるヒントもあります。
これからは、auカブコムFX の代用有価証券FX・ユーロ円売りに加えて、
DMM FX の株券担保FX・利確重視Verも運用していこうと思います。スワップが魅力なのはDMMFX!
株購入時の手数料が無料なのはマネパ!