先に結論!
原油価格0ドルを想定した以下のような幅広トラップで、最大必要予算を明確にしながら激しい値動きを狙います。
運用開始が90ドルの場合
大きく損切りするのがイヤだから、利確の回数を抑えてでも安全なリピート売買がしたい。
そんな方に最適です。
・なぜ原油を選択したのか。
・0ドル想定の買いトラップは、原油価格が高騰した場合、必要予算が大きくなるのではないか。
・20ドル以上の間隔のトラップが決まる訳がない。
その点も解説しますので、気になるところに目次で飛んでください。
なぜ原油をリピートするか
原油CFDのリピートに注目する理由は、主に3つ。
① リピート売買の分散先として、為替以外を選択する必要性を感じたから。
② リピート売買の苦手とする一方的で極端な値動きに確実に耐えられるよう、0ドルを想定した運用先を探していたから。
③ 0ドルを想定するなら、価格の上下が激しい銘柄がいいから。
この3点です。
ここ1年での急激な円安により、私のFXリピート売買・ドル円売り・ユーロ円売りの含み損は激増しました。
為替を使ったリピート売買では、一定のレンジを予想してリピート設定を組んでも、割と簡単にレンジアウトが起こってしまいます(体験談)
円絡みの通貨以外でも同じ事がいずれ起こる可能性もあり、FX通貨ペアの分散が確実なリスク回避になるとは限りません。
同じ弱点を持っているもの同士だからか。
リピート売買自体には期待をしているものの、リピート売買の分散に安易に通貨ペアの追加を選択するのは危険では。
そんな考えから、リピート売買の分散先は「為替以外で、最大損失が限定されるもの」を選択することにしました。
現状では、価格の50%減を想定した予算で金銀CFDリピートを行っています。
そして今回は、さらなる分散として、価格の100%減・価格が0ドルになることも想定した予算でのリピート設定を検討しました。
原則として追加入金が必要ないため、異常な相場の時にも放置ができ、リピート益を引き出して使うことも出来るからです。
ナスダックトラリピのように、将来の値上がりを想定して買いリピートを行う手もありますが、右肩上がりの指数でのリピート売買は、万が一の時の待機資金も大きくなりすぎる(後述)ので今回は除外しました。
右肩上がりを想定した指数で0ドル想定のリピートは難しいね!
0ドル想定で運用できて、かつ値動きの激しい銘柄。
現金以外の安全運用先として買われている側面のある金・銀が0ドルになる想定はできない(個人の感想)なので除外。
そこで注目したのが「原油CFD」です。
月足
日足
1日の値動きの大きさと、トレンドで一気に動く点が魅力です。
細かい値動きを取るのではなく、5ドル・10ドル以上の動きを一気に取る。
原油CFDのポジションの評価損益は価格の10倍。10ドルの値動きを取れればリピート益は100ドル。1万円は軽く超えます。
記事作成時の1枚当たりの証拠金は約6500円。
新型コロナウイルスによる需要減に端を発する大幅下落(先物市場は、原油にかかる保管コストの影響でマイナス価格に)の過去もあるため、原油価格0ドルを想定した予算と幅広トラップで大きな利確を狙います。
予算55万の初期設定では、月に1回か2回のリピートになるとは思いますが、うまく決済出来た時の利益は大きいですね。
設定の詳細は次の項目で解説します。
原油CFD リピート設定
仮に、原油価格90ドルで開始した時の設定と予算は以下の通り。
1ドル=150円で換算しています。
はじめに、運用開始地点で買いポジションを1枚持ちます。90ドルである必要はありません。
そこを起点として、トラップ間隔・利確幅を5ドル・10ドル・15ドル・20ドルと、5ドルずつ広げていきます。これだけ。
最大で6枚しかポジションを持たないので、必要予算は55万円で済みます。
(1枚当たり10万円の予算で、ポジションが増えるごとに10万円ずつ入金しても間に合います。)
上手く初期値の5ドル・10ドル付近で複数回上下してもいいし、大きく下げてから戻ってきてもいいですね。
90ドル以上の仕掛けはどうするんだよ!
その通りですね。0ドル想定のリピート設定は、下がった場合より上がった時が心配です。
どこまで上値を追いかけるか分からない上に、必要証拠金は増えていきます。
原油価格が90ドル以上になった場合の設定は以下の通り。
最高値のトラップも、価格が上昇するにつれて利確して再IN。トレンドは追いますが、逆行し始めたらトラップ幅を5・10・15・・・と拡大して身を守ります。
解説が小さくて申し訳ないですが、図の下の方に注目。
原油価格が90から150ドルに上昇しても、最大口数は2口しか増えません。
トラップ幅が徐々に広がるからです。
上昇した後の価格で買いトラップを持てば、0ドル時での必要予算は大きくなりますが、それまでのリピート益が不十分・もしくは入金が間に合わない場合はトラップは3~4口程度までで抑えれば、初期資金でもロスカットはほぼありません。
落ち着いて、資金の用意ができてからトラップを追加しましょう。
トレンドはフォローしつつ、逆行したら逃げるスタイルをルール化したということか。
幅広トラップの有効性を確認するため、等間隔(5ドル)のトラップで上値を追ってしまった場合も確認しましょう。図の右側です。
5ドル間隔が利確が多いからと、その間隔のトラップのまま上昇トレンドを追ってしまうと、反転して0ドルになった時の含み損が思った以上に激増します。
幅広トラップ・最高値150ドルの想定予算117万円では、等間隔トラップで0ドル時になった場合、たった上位6ポジションしか支えられません。
それより下は、トラップの空白地帯で利確無し。さらに下は「ロスカットを避けるためだけの入金」が待っています。面白くない上に危険ですね(体験談)
右肩上がりプラス等間隔トラップは資金に余裕のある人がやることなのか・・・!
買いトラップの含み損の大きさは、初INした時の価格ではなく、運用開始後の最高値まで上昇したあと下落した高低差で決まります。
「○○が下げているから買いトラリピのはじめ時!」
「右肩上がりの指数で買いトラリピ!」
という文言は、事実を少し含むのでセーフですが、開始直後に少し有利になるだけの場合もあるので注意ですね。
将来的に、トラップ間隔を狭くしたり、Lot数を増やす選択を取るにしても、私は左の幅広トラップを使います。
1か所当たりのLot数を2倍にした場合、左は234万円。右は674万円。
運用する人の資金量にもよりますが、1銘柄に回す予算としては多すぎる気がします(個人の感想)。
リピート売買では、1トラップ当たりのLot数を増やすのがどれだけ危険か考えたほうがいいね。
話が少し逸れましたが、基本的な運用方針は
・原油
・0ドル想定
・徐々にひろがる幅広トラップ
以上の単純なものです。
幅広トラップはトラップ本数も少なく、新規・決済回数も少ないので、自動売買に頼る必要は無いと考えます。
私は、一番近い価格の新規注文と決済注文を1本ずつ出しておくスタイルです。
幅広トラップが簡単に決まるわけはない。防御の話ばかりで夢がない。
確かにその通りです。
ただ、リスクの取り方、資金の機動力の観点から解決法を探っていきたいと思います。
次の項目で解説します。
終わったら引き出せる!追加トラップ用予算
・原油
・0ドル想定
・徐々にひろがる幅広トラップ
防御面は分かりましたが、トラップ幅広すぎ問題が残っています。
5ドル・10ドル間隔ならまだしも、20ドル間隔以上のトラップは、決済回数の少なさ・決済できずにギリギリでレートが折り返したときの悔しさも含めて採用しにくい部分もあるかと思います。
そこで解決法です。
今回紹介した幅広トラップでは、20ドル以上の広すぎるトラップ幅は、レートの下部で出現することに注目しましょう。
運用開始地点の付近で価格が上下するなら、トラップ幅が狭いので問題なし。
価格が下がってリピートが無くなりヒマになるなら、期間限定で資金を追加。幅の狭いトラップを発生させ、再び価格が上昇したら資金を引き揚げます。
50ドルまで下がったら、資金があれば22万円追加。同様のトラップを追加して直近レートに幅の狭いトラップ帯を確保。資金が無ければ25ドルまで待って8万円だけでセット。両方追加してもいいです。
原油価格が戻れば、追加予算はリピート益と共に全部抜きます。追加予算をベースに考えた場合の資金効率は間違いなく高く、使い終わった資金は別の運用に回したり、リピート益はお小遣いにできます。
いつ到達するかわからない価格帯にはあらかじめ予算を入れずに、もし到達した場合は高利回り期待の別ユニットを追加するスタイルにもなっているということか!
経験上、FXリピート売買の口座に入れた追加入金はなんとなく引き出しにくい。拘束力が強い。
それは為替レートがどこまで動くか分からないことと、入金が必要な時は大体ピンチな時だからだと思います。
話が戻りますが、その欠点を持つFXリピート売買に、資金をどんどん投入するのは正解でしょうか。
商品CFDを使った0ドル想定のリピートは、追証の心配もなく、今回のようなトラップを使えば、追加投入に必要な資金も少なくて済みます。
リピート売買の分散先として為替以外を選択するのは、検討の価値があると考えます。
原油CFDリピート まとめ
今回紹介した幅広トラップは、
0ドル想定の予算でロスカットを回避し、
徐々に拡大していくトラップ幅で初期資金を抑え、
レンジ上部の価格帯ではリピートの頻度を高くし、
レンジ下部では少ない追加資金で効率の良い運用ができる余地を残す方針となります。
追加資金の機動性の観点から、私が使っている口座はDMMCFD。原油以外にも、金銀CFDの運用もできます。
リピート益が出た瞬間に資金を振り替えて株が買えるよ!
のんびりだけど、一撃の利確は大きめ。
為替の極端な値動きの多い状況の中、商品CFDに注目するのもいいかもしれませんね。
私は、株・FX・商品CFDの3つの柱で運用を続けていこうと思います。